前回
の続き。
前回のあらすじ
- 折れてしまったリールハンドルを直したいけど、メーカーからのパーツ供給は既に終了。
- 中古リールを購入してハンドルを手に入れるよりも費用が掛からない方法を考えよう、そうしよう。
- ①「折れた部分を接ぐ」か、②「アルミネジを加工してパーツを自作」という2つの方法を思いつく。
- あれ? 方法②で必要なネジが市販されてないじゃん!!……②は諦める?
という感じ。
アルミの左ネジ(逆ネジ)が市販されていないことで(実は本命だった)方法②を諦めるしかないのか?ということも気になるけど、とりあえず方法①を試してみることにしよう。
「方法①」ピンと接着剤で接ぐ
方法①で必要になるのは、
- 電動ドリル
- 金属用接着剤
- 空けた穴に差し込むピン
の3つ。
実は電動ドリルと金属用接着剤は既に持っているので大した費用は掛かりません。
ただ、空ける穴のサイズにあうドリルビットが手持ちになかったので新しく1mm径のものを購入。
あと、穴に差し込むピンは「デビパチ製作」でも使用した1mm径のステンレスバネ線をカットして使用。
これで上手くいけばかなり安上がりだけど、果たしてどうなるか…。
まあ、上手くいくかどうかは試してみればわかります。
では、作業開始です!
まずは、ピンを差し込む穴を空けます。
穴を空ける位置に印をつけて
電動ドリルで穴を空けます……が
ミスった!
なんとか正しい位置に穴を追加して、接ぐことができる状態に。
ここまでくれば、あとは金属用接着剤でくっつけるだけ。
この修理方法では接着剤の強度が重要になります。金属でも強く接着できるものでなければなりません。
今回白羽の矢が立ったのは「セメダイン メタルロック」。
この接着剤はデビパチを作る時にも使ったことがあり、その接着強度は確認済み。この接着剤ならいけるはず…。というかこれしか持ってないから、これで何とかなってくれ……。
メタルロックはアルミやステンレスにも使用できるようなので問題はないはずです。
パッケージにもちゃんと書いてある
それでは、接着面をきれいにして接着です。
……上手くいってくれ~。
接着から待つこと1日、いよいよハンドルを装着してみます。
さあ、どうだっ!?
うん………失敗!
不甲斐ないぞ、メタルロック!…君の力はそんなものか!?
確かなことはわからないけど、「接着面積が足りない」のと「力のかかる方向が悪い」のが失敗した原因かも。
「接着面積が足りない」というのは単純でわかりやすいけど、「力のかかる方向」というのが言葉では説明しづらいので下の画像を見てください。
この様にこの接着剤は、ネジを引っ張る方向(接着面に垂直)には強いのですが、ネジを捻じる方向(接着面に水平)には弱い……のか?
あ、「ピンが短すぎる」というのも原因かもしれませんね。
もう少し長いピンで試してみようと、接着したピンを抜こうとしたのですが……抜けんっ!!
おいおい、なんてぇ接着力だ……しかし、着けようとしたら外れて、外そうと思ったら外れないとは……
長々と格闘してみたものの二進も三進もいかないので、リベットを外してみることにしました。
…こうなったら行くとこまで行くしかありません。
初めてやってみたけど案外綺麗に外せました。
間違えてリベットの反対側も削ってしまったのは内緒。
リベットの径は2.6mm、頭は3.7mm径(削ってしまったので元の大きさとは異なるかも?)、長さは13mm。
(なんか画質悪いな…)
市販されている2.5mm径のリベットを買ってくれば問題なさそうです。外すまで径がわからないのでホッとしました。
さて、肝心のピンが抜けないので、筒状パーツから折れてしまったネジシャフトを抜いてみま……これも抜けんっ!!
どうやら接着剤が筒とシャフトの間に入ってしまったみたい……メタルロック、こんなところで力を発揮しなくても…
叩いたり、接着剤を火で炙ってみても取れる気配がありません。
……仕方がないのでピン周りのネジシャフトをドリルで削ることにしました。
激闘の後。なんとか外せた…。
だけど、これではもう接着剤でくっつけることはできません。
方法①は上手くいかなかったが…
……さて、方法①は失敗に終わることになりました。
アルミの左ネジさえ手に入れば方法②(アルミネジを加工してパーツ自作)を試すことができますが、欲しいネジは市販されていません。
しかし、どうしても方法②を諦められないので「ネジのオーダーメイド」の見積もりを依頼してみました。
もし中古リールよりも安ければオーダーメイドネジを作ってもらいたいけど……やっぱり高そうだよなぁ…。
に続く
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