今回はシマノ「22サハラ C2000S」の分解。
これはエリアトラウトや海の小物釣り用に購入したものです。
定価で1万円以下(実売価格はもう、あれですよ)のエントリーモデルなのですが、最近のエントリーモデルは出来が良いので色んな釣りに手を出して釣り具が増えちゃう私にとっては有難いですね。
スペック
まずは簡単なスペック紹介から。
サハラ C2000S
重量 | 210g |
ギア比 | 5:1 |
最大巻上長 | 66㎝ |
最大ドラグ力 | 3㎏ |
糸巻量 | ナイロン 4lb. – 100m |
ハンドル長 | 45㎜ |
ベアリング数 | 4/1 |
価格 | 8700円 |
特性:HAGANEギア、Xシップ、サイレントドライブ、Gフリーボディ、AR-Cスプール
分解
スプールを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-36-46-543-1024x768.jpg)
ドラグワッシャーを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-36-46-5432-1024x768.jpg)
ピンセットなどでワイヤーを外せばOK。
※左側が上になるように並べました。
ハンドルを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-40-28-996-1024x768.jpg)
ねじ込み式。
ねじ込み式を有難がるのはもう過去の事なのかも知れませんね。
ハンドルキャップを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-40-28-9961-1024x768.jpg)
キャップは嵌まっているだけなので小さいマイナスドライバーや針金などを使えば外せます。
ハンドルノブを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-40-28-9962-1024x768.jpg)
ここにベアリングは使われていません。
ベアリングにしたい場合にはDDL-740ZZ等(内径4mm×外径7mm×幅2.5mm)を使いましょう。
スプール受ケ等を外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-40-28-9963-1024x768.jpg)
ローターを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-42-36-097-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-44-16-431-1024x768.jpg)
最初にネジを外し、その後にナットを外す
ラインローラーを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-44-16-4311-1024x768.jpg)
※左がベール側になるように並べました。
ここにはベアリングが使われていないので、気になるようなら22サハラ用 ラインローラー1BB仕様チューニングキットを購入するか、DDL-740ZZ&ベアリングシム(要調整)を購入しましょう。
次はラインローラーとは反対側のアーム
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-49-16-286-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-53-09-707-1024x768.jpg)
ここのネジを外せばベール組が外れます。
今度はラインローラー側のアームの分解
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-53-55-562-1024x768.jpg)
アームカムのネジを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-55-01-934-1024x768.jpg)
※オーバーホール以外のメンテでは、アーム部の分解はここまでで充分です。
あとは適当にグリススプレーを吹いてやればOK。
アームカム下部のネジを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-56-53-523-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-21-57-53-994-1024x768.jpg)
細かいパーツの紛失に注意。
また、組付け時にはパーツの向きに注意。
お次はボディ
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-03-56-432-1024x768.jpg)
ローラークラッチ組のネジを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-03-56-4321-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-03-56-4322-1024x768.jpg)
外すのは3本の大きいやつ。
ローラークラッチの分解はパス。
ボディガードを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-04-29-979-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-07-42-785-1024x768.jpg)
ボディを開ける
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-10-16-423-1024x768.jpg)
同じサイズのネジが3本。
ネジを間違えずに済むので楽です。
ドライブギアなどを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-12-49-361-1024x768.jpg)
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-12-49-3610-1024x768.jpg)
※ワッシャーが2枚入っていましたが、これは恐らく個体によって枚数が異なると思います。
ピニオンギア、ベアリングなどを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-12-49-3611-1024x768.jpg)
※左が上になるように並べました。
メインシャフトと摺動子を留めているネジを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-16-12-213-1024x768.jpg)
フリクションリングを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-17-27-022-1024x768.jpg)
※シリコングリス(?)が塗布されているのでなるべく拭き取らないように。
摺動子ガイド、摺動子ギアなどを外す
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-18-29-525-1024x768.jpg)
ここまで分解すれば残ったベアリングも外せます。
![](https://fishing-disorder.com/wp-content/uploads/IMG_2023-01-10-22-20-29-513-1024x768.jpg)
これで一通りの分解は完了です。
分解・組み立てをした感想を一言で言えば「楽」ですね。
このリールはパーツ数を少なくすることでコスト削減を、また、同サイズのネジを多用したり組付け工程数自体を少なくすることで組み立てコストも削減しているのが感じられます。
おそらく現行のスピニングリールの中ではトップクラスで分解・組み立てがしやすいモデルです。
これからリールの分解メンテを覚えたいという方には打ってつけのリールでしょう。
性能面についてはまだ使用していないので何とも言えませんが、ローターやボディを触った感じでは一昔前のモデルよりも剛性が高まっていることが窺えます。
それでいてそこそこ軽量にもなっているのだから、エントリーモデルと言えども技術の進歩が見て取れますね。
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