Fishingの世界⑤

前回記事

世界の色々な「フィッシング」の紹介するシリーズ第4弾。

のつづき

・Electro fishing (電気漁法)

エレクトロフィッシングとは、名前の通り電気を使って漁法です。
プラスとマイナスの電極を直接水面(又は水中)に接触させて水中に電流を流し、感電して気絶した魚を捕らえます。
この方法は淡水で使われています。海水は魚体よりも導電率が高い(電気が通りやすい)ので、海水に電流を流しても魚は感電しづらいのです。

日本では外来魚の駆除に「電気ショッカーボート」が使われています。
このエレクトロフィッシング専用のボートを使って、外来魚の産卵場付近等に電流を流し、感電して水面に浮いてきた外来魚を駆除します。
もちろん在来種も感電して水面に浮いてきますが、しばらくすれば意識を取り戻して泳ぎだします。


日本では外来魚を駆除するための方法というイメージが強いですが、欧米等では魚類の調査・研究目的でこの方法が使われています。
魚をあまり傷つけずに捕獲できるこの方法は、生物学者が魚の生態系調査や血液サンプル等の採取、その他データ集めにはうってつけなのです。

しかし、エレクトロフィッシングも魚を完全に傷つけない方法ではなく、場合によっては重傷・後遺症を負わせてしまうようです。
“Electrofishing effects”というキーワードで検索すると、魚等の水生生物への影響に関する情報が見つかります。

その中でも「Electrofishing and its harmful effects on fish」という論文が有名なようです。(Snyder, D.E. 2003. Electrofishing and its harmful effects on fish. Information and Technology Report 2003-0002. U.S. Geological Survey. 149 p.)
上記リンク先の論文中の写真だけでも見れば、エレクトロフィッシングの魚への影響がわかると思います。脊椎の骨折・変形、それに伴う体内での出血を起こす可能性があるようです。

魚体にダメージを与える可能性があるとなると、日本での電気ショッカーボートの在来種への影響も気になるところです。

水産庁HPの「外来魚抑制管理技術高度化事業報告書」(全体取りまとめ部分を抜粋したもの)には、ショッカーボートによる在来魚への影響に関する調査報告が書かれています。
上記報告書によると在来魚への影響は大きくないようです。(ただ、魚種によって条件がバラバラなのが気になります。こういうデータの取り方でよいのでしょうか?)

さて、魚にダメージを与える可能性もあるエレクトロフィッシングですが、生態系調査等の時に魚を捕獲する方法としてこれに代わる最適な方法は見つかっていません。
なので如何にして電気による魚への影響を最小にするか?という研究が続いているようです。
もちろん日本では遊漁での使用は禁止されています。中国では漁として行われているみたいですが・・・。

・Bait Launcher(ベイトランチャー)、Fishing Cannon(フィッシングキャノン)

〇〇Fishingというわけではありませんが、これは無視できませんでした。
仕掛けを遠くに運びたいシリーズ第3弾ベイトランチャーです。(第1弾と第2段はカイトとコンティキ)


男のロマン、正にそんな印象の道具です。(釣り方自体は一般的なSurf fishing)
どうです?ワクワクしませんか?

ベイトランチャー・フィッシングキャノン等と呼ばれるこの道具は、銃身(砲身)に詰めた砲弾(餌と水を型で凍らせたもの)を、圧縮した気体(空気がガス)の力で発射します。
圧縮空気(ガス)の力ってすごいですね。最大で300m程の飛距離が出るそうです。
カイトフィッシングやコンティキフィッシングには及びませんが、通常のキャスティングよりも飛距離は上です。

ちなみに使用時の空気圧は100psi程度のようです。これはスポーツ自転車のタイヤの空気圧と同じくらいです。(手動の空気入れでもOKです)
動画に出てくるベイトランチャーは市販品のもので、エサ冷凍用の型等もセットで価格は2300NZドル(1NZドル=80円として18万4千円)程です。
コンティキセット(4000NZドル)よりは安いです。コンティキと違って、ベイトランチャー自体をロスとすることは無いですし・・・。

しかし、「18万円という価格は高すぎる!」と考える人達はベイトランチャーを自作しているようです。
構造は単純なので、材料費は1万円もあれば充分のようです。作り方の情報も多いです。
「これならあなたも始められる!みんなで撃とう、ベイトランチャー!!」
・・・って煽ろうと思ったんですが、もしかするとベイトランチャーって銃刀法に引っかかる?

調べてみると、どうも「空気銃」か「準空気銃」に該当しそうです。(両方とも所持禁止)
エサ砲弾にどれくらいのエネルギーがあるかわかりませんが、すくなくとも準空気銃には該当する気がします。
今回の記事を書いていて確信しました。日本の法律は”Fishing”に厳しい。(英語でのFishingです。)

・Pole fishing

ポールフィッシング。その名の通り「棒のような竿」を使った釣りです。
広義では、リールを使わない竿での釣り全般をポールフィッシングと呼ぶようですが、イギリスでは下の動画のような釣りをPole fishingと呼ぶそうです。


一見するとヘラブナ釣りのように見えますが、使う道具が独特です。いや、独特すぎると言っても良いくらいです。
私が知る限りでは日本にこういうものは無いですね。動画を見て驚いた方もいるのではないでしょうか?

では、釣り具の紹介をします。
使う竿は”Pole”と呼ばれる長さ10~13m(狭い釣り場向けの短い竿もある)の硬い竿です。
このPoleはとても変わった竿でして、竿先には撒き餌用のカップを付けることができ、魚がかかった時は竿のトップセクションを取り外してやり取りをします。
釣りの最中に竿を分解するのを見るのは初めてです・・・。

竿先に撒き餌用カップを付けること、竿のトップセクション以外はただ距離を稼ぐための「棒」であること、この2点が竿が硬い理由でしょう。
竿が硬すぎるので、ライン切れを防ぐショックリーダーとしてゴムひも?(Elastic)が使われるようです。
動画を見ても竿がほとんど曲がっていないのですが、釣ってて楽しいんでしょうか?釣り味は良くなさそうですね。

また、竿がとても長く重い(シマノのCATANAという竿は13mで約1350g)ので、餌の付け替え等で竿を前後に動かす時には専用のローラー台を使います。
釣り座後方にもある程度の広さが無いとできない釣りのようです。
ちなみに日本の鮎竿は11mで400g程度の重さのようです。やはり鮎竿は軽いですね。(その分高いですけど・・・)

おまけ

・Underwater fishing


こんなに魚の近くまで行っても「釣り」をしてしまうのは、釣り人の性なのでしょうか?
ただ魚を捕らえるのではなく、魚に口を使わせるのを楽しむ、ということなのでしょう。

つづき

世界の色々な「フィッシング」の紹介するシリーズ第6弾。
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