ヘラブナと釣り①

釣りはフナに始まりフナに終わる。
この有名な言葉があるように、フナ釣り(ヘラブナ釣り)は初心者から上級者まで楽しめる釣りです。
しかし、私はまだヘラブナ釣りをしたことがありません。
海にばかり釣りに行っているのもありますが、なんとなくヘラブナ釣りは手が出しづらいのです。(ヘラブナ釣りの知識もあまりないし)
そこで、今回はヘラブナ釣りに関して気になったことを調べました。

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ヘラブナという魚

ヘラブナは琵琶湖固有種であるゲンゴロウブナを品種改良した魚です。
ゲンゴロウブナの体高の高い個体(突然変異の個体)を掛け合わせることによって、他のフナよりも体高が高く引きが強いという特徴を獲得したようです。
そして、20世紀前半から中頃にかけて全国の河川・湖沼に移植されました。

また、ヘラブナは植物プランクトンを好んで食べる、という特異な食性があるようです。
プランクトンは、水中や水面を浮遊している微小生物の総称です。(昔に習った気がしますが、忘れてました。)
一般的に動物プランクトンと植物プランクトンに分けることができ、光合成によってエネルギーを得るものが植物プランクトンで摂食によりエネルギーを得るものが動物プランクトンです。

プランクトンを主な餌にしている魚をプランクトン食性魚と呼びますが、プランクトン食性魚は主に動物プランクトンを食べることが多いようですので、植物プランクトンを好むヘラブナは珍しい存在と言えます。

ヘラブナなんてどこにでもいる魚だと思っていましたが、なかなかユニークな魚ですね。
しかし、「植物プランクトンを好む魚を釣る」というのはなんか変な感じがしますね。この文章だけ見ると釣れる気がしないのは私だけでしょうか?

釣りの対象魚として親しまれているヘラブナは全国に生息し、放流も行われていますが、ヘラブナの元になったゲンゴロウブナの生息数は減少しています。( 環境省レッドリスト 2015 「絶滅危惧ⅠB類」)
ヘラブナは全国の河川・湖沼で生息できるので様々な環境に適応できる魚種と言えますが、ゲンゴロウブナは違うのでしょうか?

琵琶湖のゲンゴロウブナの個体数減少について書かれた論文から下記を引用します。

・もし産卵期に外的要因による影響を受け,新規の加入群が減少したのであれば,少なくとも 1986 年以前にそのおもな原因が発生し,その後も継続していると考えられる.
この時期にフナ類に影響した事象としては,琵琶湖総合開発事業にともなう湖岸堤の建設と琵琶湖周辺の圃場整備事業,および外来種であるオオクチバス Micropterus salmoides とブルーギル Lepomis macrochirus の生息数の増加である.
・琵琶湖周辺に点在する内湖やヨシ帯はコイ科魚類の主要な産卵場であるが,すでに琵琶湖総合開発事業の開始以前に水田化のための干拓などでその面積は大幅に減少してきた.
内湖面積の変化を見ると,1940 年に 2,902 ha であったものが,1950 年には 719ha となり,この時点で実に 75% の内湖が消失し,さらにその後も減少が続き,1995 年には 425 ha(1940 年の15%)となっている(滋賀県,2000).
・カワウの捕食量から換算した年間の魚類捕食総量は,琵琶湖の年間漁獲量を越えるまでに増加していると推定されており,琵琶湖の魚類全体への捕食圧の上昇が懸念される(滋賀県,2012a).

出典:日本魚類学会 藤岡 康弘「琵琶湖固有(亜)種ホンモロコおよびニゴロブナ・ゲンゴロウブナ激減の現状と回復への課題」J-STAGE、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji/60/1/60_57/_pdf (参照2016-11-30)

上記に加え、ゲンゴロウブナの越冬場所になる琵琶湖深層部の貧酸素化や過剰な漁獲圧の影響もあると引用元の論文には記述されています。

簡単にまとめると、他の生物からの捕食が増え、生息環境の変化によって産卵・越冬場が減ってしまったのが原因のようです。
捕食者が増えたのに産卵場が少なくなってしまっては、固定数の減少も当然と言えそうです。
現在琵琶湖では放流事業や外来魚駆除等、ゲンゴロウブナ等の琵琶湖固有種の個体数増加(回復)を目指した活動が継続して行われています。
しかし、産卵場の整備が充分にできているわけではないので、なかなか個体数は増えていないようです。

また、琵琶湖にしかいなかったゲンゴロウブナ(ヘラブナ)を各地に放流したということは、日本の魚であっても琵琶湖水系以外では外来魚であると言えます。
このように、国内であっても人為的に移動させた種は「国内外来種」といって、場合によっては元々の生態系に大きな影響を与えてしまうようです。

外来魚といえばブラックバスやブルーギル等の外国由来の魚だと思っていましたが、それだけではないのですね。・・・複雑ですね。

長くなったので次回に続きます。

ヘラブナの起源、釣り道具、外国のヘラブナ釣りに関して紹介します。
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