今回はダイワのベイトリール(両軸リール?)「MF-S 300」について。
ひょんなことから手に入ったこのリール。
詳しいスペックがわからなかったのでググってみたのですが、このリールの情報はほとんどありません……。
ギア比 | 5.1:1 |
重量 | 315g |
ドラグ力 | 5㎏ |
ボールベアリング | 3個 |
糸巻き量 | 5号:225m
6号:185m |
らしい。
あまり情報がないリールなのでブログに書いておくことにします。
サイドプレートの両方とも合成樹脂で作られている。スタードラグも樹脂製。
こういう所でコストを抑えているんでしょうね。
ラインアラーム(スプールが回るとカチカチと音が鳴る機構)がついているので、ぶっこみ等の餌釣り向けに作られたモデルのようです。
そして、このリールのボディにはツマミネジ(呼び方あってる?手で回せるネジ)が2本しかない…。
普通はギア側のサイドプレートにはあと2・3本ほどネジがある気がするんだけど…これでボディの固定ができているんだろうか?
分解
サイドプレートを外してスプールを見てみる。
スプールにはダイワ独自の遠心ブレーキがセットされています。
遠心力でブレーキ(黒いパーツ)が外側に飛び出すことでブレーキが掛かります。そして、白いアーム状のパーツはブレーキ力を調整するためのパーツ。
これがブレーキが一番強い状態。
白いアームパーツが「たわむ」ことでブレーキパーツの動きを邪魔しないようになっています。アーム先端に近ければ近いほどブレーキが強くなる。
これがブレーキが一番弱い状態。
ブレーキパーツが白アームの根本に近くなるので「たわみ」の影響が少なく、ブレーキパーツの動きを制限するのでブレーキの効きが弱まる。
スプール軸の片方(ギア・ハンドル側)にはボールベアリングがついているけど、もう片方の軸にはベアリングがついていません。
片方の軸にだけベアリングがついているということは、もう片方のベアリングはサイドプレートにセットされているはずなので見てみると……なんだこれ?!
変な形の金属。
この何て呼ぶのかわからない軸受け、トルクスレンチを輪切りにしたような形の金属板の下はどうみても樹脂製……。
なぜ片方だけが樹脂なのか…ミステリアス(たぶんコスト削減)だね~。
ダイワHPのパーツリストによると、この軸受けは
- ワッシャーA
- ワッシャーB
- レフトサイドベアリング
- リテーナーA(これが変な形の金属板)
で構成されているらしい。
う~ん、一見するとサイドプレートと一体になっている様に見えるけど、パーツリストによるとサイドプレートとは別パーツなので外せそう。
ピンセットで触ってみると確かに回転するので、この軸受は「金属プレートのオマケつき樹脂ブッシュ」ということになる…。
この樹脂ブッシュ、外してみようと思ったけど油分のせいでピンセットが滑るので諦めた。
使っていく内にガタが出るようならベアリングに交換することにしようかな…。
サイズは外形 8mm、内径 3mm、厚さは 3~4mm といったところのようだ。一応このブログにメモしておこう。
しかし、スプール軸に樹脂ブッシュを使うのは耐久性的にどうなんでしょうか?スプールの回転ですぐに削れてしまったりしないのだろうか…?
まあ、リール自体の耐久性も高くはなさそうだから、軸受けがちゃちいのもある意味ではバランスが取れている……のか?
こういうバランスの良さは求められてないと思うんだけど…。
コグホイール(ダイワ的にはアイドルギヤーと呼ぶらしい)を留めているピンはカシメてあるのか、外れない…。
いや、きつくて外れないだけかもしれないけど。当然だけどここにはボールベアリングは使われていない。
次はメインギア側を見てみよう。
ハンドルを外して…
スタードラグも外して…
ん?ここからどうやって分解するんだろう?
どこから見てもネジがない……
この状態でもサイドプレートはカタカタ鳴るから外せそうなんだけどな~…。
というか、この状態でカタカタなるってことは釣りしてる時に水が入りそうで嫌だなぁ。
どうもメカニカルブレーキのところのゴムがあやしい…
もしかして、ゴムで留めてある??
外れた!……って、この留め方でホントに大丈夫なのか!?
カバーを外すとメインギアなどの機関部が出てきます。
ギアとドラグ部分を外してみる。
ん?
このリールはアブでいうところのシンクロナイズドレベルワインドなので、ギアの1つは使わないような……。
たぶん他のリールと共用のギアセットなんでしょう。
コスト削減のために余計なものがついているという変な状態……。
ピニオンギアを外す。
ギアシャフトを外す…とクラッチカムが勝手にずれる。
バネの力で動いちゃうみたいだ。
クラッチカムを外すとボールベアリングが出てくる。
(ギアシャフトついていたベアリングを戻して写真を撮った)
①がピニオンギアを支持するベアリングで、②がギアシャフトを支持するベアリング。
しかし、①にベアリングを入れるくらいなら、スプール軸の両サイドともベアリングにしといてもらいたかった…。
ベアリングなどを外し
Eリングを外す。これが苦手なんだよなぁ…
そうするとレベルワインダー周辺を分解することができる。
御覧のようにここにはベアリングは入ってません。
これで大体の分解は終了。組み立ては分解と逆の手順でやれば問題ない……けど、一ヵ所だけ気を付けるところがあります。
↑画像のようにギアシャフトを固定するためのネジを締めるときに、クラッチカムをプレートに押しつけるようにしないと上手く組むことができまへん。
まあ、ここだけ気を付ければあとは問題になるようなところはないと思います。
おわり
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