シマノ「10 ナスキー」分解

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釣り具関係

今回はシマノのスピニングリール「10ナスキー」の分解です。

なぜ今更こんな古いリールの紹介をするのかというと、このリールに代わるものを購入したから。

以前から買い替えの検討はしていましたが、「まだ使える」「まだ…使える」とだましだまし使ってきたこのリール……ついに引退させる時となりました。

そこで、感謝の意味も込めて分解して綺麗にしていきます。

分解

スプールを外す

ドラグユニットを外す

左側が上になるように並べました。
ピンセットなどで針金を外せばOK。

(これは2500番なので単板式ドラグ)

ハンドルを外す

ハンドルは供回り式。
このナスキーのハンドルが21モデルで(もっと言うと22サハラでも)ねじ込み式になるなんて、私にとっては隔世の感です。

ハンドルノブキャップを外す

縫い針や針金で外せます。
見た目はチープなゴムのキャップですが、雑に扱ってもほぼ傷がつきません。……機能的でしょ?

ネジを外し、ハンドルキャップを外す

ここにはベアリングは使われていないのでメンテは長年サボってました。
…すまん、ナスキー。

でも、こんなになってもジャリつき無し。……やっぱ機能的じゃ~ん?

スプール受けなどを外す

左側が上になるように並べました。

ローターを外す

ザ・樹脂といった味のあるたたずまい。

ラインローラーを分解する

ネジを外すだけ。
左側がベールアーム側になるように並べました。

生意気にも10ナスキーにはここにベアリングが入っています。

取付ケカムカバー(と呼ぶんだって)を外す

ベールアームを外す

さっきのカバーに隠されていたネジを外せばOK。

アームカム側を分解する

アームカムバネカバーを外す

この中にはバネが入っているので紛失注意。

あ~、ここも偶にグリススプレーを吹くくらいしかしてないから汚いな~……。
こんなズボラなオーナーの下でよく頑張ってくれたよホントに。

(中の部品を全部外した後の写真は撮り忘れ)

次はボディーに行こう。

本体ガード(下カバー)を外す

ここから先はネジをいっぱい外すので、どれがどこのネジかわかるように工夫しましょう。

ボディを開ける

3カ所のネジを外せばOK。

ナスキーレベルになると、当然ネジはなるべく似た規格のものが数多く使われています。(本体ガードで隠れていたところのネジはちょっと短い)

これで分解・組み立てに使うドライバーの本数も少なく済み、組み込みの手間(コスト)を削減!……めっちゃ合理的や~。

ボディからベアリングを外す

これは確か10年以上交換しないで使いたおしたベアリング。……やはり、このくらいのベテランになると顔つきが違いますわ。

マスターギヤなどを外す

この頃のシマノはドライブギヤとは呼ばずに、「マスターギヤ」と呼んでいました。……豆知識も得られるなんて、ナスキーってやっぱりスゴイや!

内ゲリ当タリを外す

スッと取れる。

ちなみに、まるでこのリールに釣られた魚たちの怨念かの様にどす黒く濁っているグリスはホームセンターのもの。

確かに性能は良くはないのだろうけど、こんなのでも十分です。……そう、ナスキーならね。

次はローラークラッチを留めているネジを外す

ご覧の通り、昨今各メーカーが力を入れている「防水性」なんてものは無いに等しいけれど、オカッパリで使っていたこともあって何の問題もありませんでした。

以前、ハンドル修理の記事で紹介したフルーガー「シュープリームXT」は淡水のみで使用していますが、既にローラークラッチの動きがものすごく怪しい……それに対してこのナスキーはローラークラッチが全然へたりません。

このあたりのクオリティーもシマノの良さかな。

ピニオンギヤ一式を取り出す

引き抜くだけ。

ボディ下部のクロスギヤ軸カバーを外す

ネジを外せばOK。

ついでに摺動子ガイドも外す

ウォームシャフトピンを外す

スプール軸(メインシャフト)の摺動子部分についているネジを外せばOK。

メインシャフトを引き抜く

摺動子を外すかどうかはお好みで。
(私は面倒臭いのでパス派)

ウォームシャフトを引き抜く

小さいワッシャーなどもあるので紛失に注意。

ボディ上部から樹脂ブッシュを引き抜く

クロスギヤ用ギヤを引き抜く

今更だけど、この名前はもうちょっとなんとかならなかったのか。

フリクションリングを引き抜く

次はハンドル逆転レバーなどをバラす

適当にやれば簡単に分解できるけど、特に分解する必要はありません。

ローラークラッチを開ける

ローラークラッチは軽く拭いて済ませる派です。

ボディやパーツなどを洗浄する

……きれいな色してるだろ。ウソみたいだろ。10年選手なんだぜ。これで。

さて、あとはグリスアップして組み立てれば作業は完了です。

考えてみれば、このリールには海のルアーフィッシングを学ばせてもらったり、色々な魚やイカを釣らせてもらったりと、とにかく多くの楽しみをもらいました。

エギングでの初めてのアオリイカも、ショアジギングでの初めての魚も、ライトルアーのメバルも、チョイ投げのキスも、全部このリールが釣らせてくれました。

それに、私のてきとーなメンテナンスでも壊れずに随分と長い間耐えてくれたなぁ…。

良いリールは釣人のもとで初めて出来上がる

このリールを長年使ったことで、私はそんな考えを抱くようにもなりました。

最新の技術が盛り込まれているから、優れた素材が使われているから、素晴らしい設計になっているからといって、それらが必ずしもあなたにとっての良いリールの条件と言えるでしょうか?

世間的には10ナスキーは何の変哲もないエントリーモデルですが、私にとっては間違いなく最高のスピニングリールです。

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